2017年11月1日、私は一応とある論文を書き上げることができた。しかし、完成に至るまで多くの障害があり、出来自体も納得できるものにならなかった。そこで今回は、この経験を次の執筆に活かせるようにいくつかポイントを書き残しておきたい(このあと、少なくとも2018年5月と、同9月にも発表の機会を得たが、ことごとく失敗している。考えろ!)。
(このエントリに関しては、毎回見返しては論文を書くたびに追記しているので、段々増えてます)
・論文を書くときに心がけたい、いくつかのこと
0.アウトラインを書く
毎日書くといっても、いきなり頭から書きはじめることほど無謀なことはない。白いコピー用紙を一枚出して、そこにアウトラインを書こう。そしてアウトラインを書く前に、勉強ノートなりを見返してキーワードの洗い出しを行う。
1. 「資料の読み込みが足りない」はやめる
今回、書き始める段になって思ったのが「アレを読んでおかないといけないのでは?」ということである。このため、資料を取り寄せるまで執筆作業はストップしてしまった。さらに言えば、取り寄せた資料が本文に反映されることはなかった。
資料がないから書けないというのは単なる言い訳であって、兎にも角にも書き始めねばならないのである。
2. 「書く気がおきない」は万死に値する
さて、資料も取り寄せて上で述べた言い訳が通用しなくなった私が次に取ったのは、「書く気がおきない」だった。パソコンの前に座るものの、ゲーム大会の配信を見てしまったり、あるいは居眠りしたりと、様々な仕方で執筆作業から逃避していた。本当に時間の無駄である。
本格的に書くために私がまず行ったのは、PCからLANケーブルを引っこ抜くということだった。wifiが部屋中飛び回ってるので抜本的な解決には至らなかったが、それでも一定の成果を得られた。また、スマートフォンを物理的に遠ざけるというのも効果があるだろう。そして、書く気がおきないから書かないというのではなく、とりあえず1文字でも1文でもいいから書く、というのも良かった。そして1文書いたら心の中で自分を褒めちぎってあげよう。いきなり名文を書くことはできないのだから、書くことを恐れてはいけない。
3.すべてのものは二度作られる
こうしてボロボロになりながらも一応書き上げた論文だったが、先輩方のチェックをうけて、赤ペンだらけの見るも無残な状態で返ってきた。これには心底うんざりした。すでに書き上げるのに全身全霊を使っていた私は、人から受けた茶々に応じる心の余裕などなかった。そのため、内容に関しては先輩方の指摘をほとんど反映できない形で校了となってしまった。
できるだけ早めに仮完成を迎えて、チェックをしてもらうべきであった。さらに言えば、間に3日ほどクールダウンの期間を設けられれば完璧だったと思う。
4.グダグダやらないで、スパッと帰って寝る
睡眠不足は大敵だ。私たちの認知リソースをガシガシ削ってくる。「今日はまだこれだけしか書けていない」などと思って、グダグダと研究室に残ったあげく大した成果もなく睡眠時間を削るというのばかげている。およそ0時になったら帰るべし(※締切直前はこの限りではない)。
この辺りが今回得た教訓だが、また思いつき次第追記するかもしれない。
モノを書くのは本当に苦しい。執筆中何度も残酷な運命を呪った。しかしそれでも書かなきゃいけないもの書かなきゃいけないのである。頑張れ、未来の私。
・論文を書くための必勝スケジュール
具体的にスケジューリングするならば、以下のようになるだろう。
〈特に締め切りに追われていないとき〉
少しずつでも執筆作業を行い、アウトプットに意識を向ける。週に2回は15分程度時間をとって、次の論文のテーゼや構成、問うべき問題などを確認しておくといいだろう。
〈締め切り21日前~15日前〉
アウトラインの作成を行う。そのためにまずやることは、「論文の書き方」そして「先延ばしに関する本」を読んで心しておくこと。次にキーワードの洗い出しを行って、論点をまとめ上げる。そしてより詳しいアウトラインを作成し、論文の流れを確定させる。
〈締め切り14日前~8日前〉
草稿を書き上げる。注意すべきは、失敗を恐れないこと。どんな偉大なものも、2度作られるのだから。
〈締め切り7日前~〉
知人や上司に草稿を見せて、フィードバックをもらう。そしてそれをもとに論文を改訂する。
Twitterで見かけた下の画像なんかも使えそうだ。
・先送りしているときにおすすめのリンク、動画、画像
twitterで見つけた画像「作業に集中できない人へ」
・先送りに関する参考書籍
3タイプ別に先延ばしに関するメカニズムを解説したり、先延ばしによる経済損失を試算していたりとユニークな本。先延ばしへの対処法に関しては後半にあるが、どれも具体的で役に立つ。
私は先延ばしをしているとき、また取り組むべき課題について考えるとストレスを感じるのだが、この本はストレスを「避けるべき有害なもの」としてではなく「課題に取り組む勇気を奮い立たせるもの」として扱うことを提唱しており、たいへん勇気づけられた本。